高齢者が病気になりやすい理由

高齢者になると病気になりやすくなることがよく知られていて、介護に携わる上ではある程度の知識を持つことが求められています。年齢が高くなるほど病気にかかりやすくなるのが一般的ですが、なぜなのかがわからない人もいるでしょう。高齢者の病気のリスクが高くなる原因は心身の機能が低下するからです。

生まれてからずっと絶えず使い続けている臓器や器官は加齢とともに問題が発生しやすく、機能低下を起こしてしまいます。血管や心臓の機能低下によって高血圧が起こりやすくなり、肝臓や筋肉がうまく働かなくなった影響で脂質異常症や肥満が起こります。このような生活習慣病のリスクが高くなるのが高齢者の病気の共通点です。

さらに脳機能の低下によって認知症やうつ病を患うことも多くなります。臓器や器官が正常な働きをしなくなると二次的な病気も起こりやすくなり、複数の病気を同時に抱えるリスクも高くなります。

介護職者にとって切実なのは高齢者の免疫機能の低下です。免疫力が下がることで感染症にもかかりやすくなるため、介護施設では注意しなければなりません。インフルエンザウイルスやノロウイルス、病原性大腸菌などへの感染によるクラスターが発生しやすいのは高齢者の免疫力が下がっているのが主な原因です。介護をしていると濃厚接触をすることになるため感染リスクがあります。手袋などの着用を心がけて、適切な介護をしつつ、自分の身を守ることも重要という認識をしましょう。